最近 佐世保市で起きた高校生の少女の殺人事件がネットでも大きく取り上げられていた。
また もっと最近 小学生二人が飛び降り自殺を図ったことも。衝撃だった。
子供達が関わる事件に大人達は驚愕して、彼女達の中にあるそれらのきっかけを
探そうとする。まるで自分達には無いものだという風に。
小学校5年生に上がったのをきっかけに私の家族は引越して川崎に移った。
その頃には仕事をしていた母も頻繁に返って来る様になった。
新たな変化が起きて
そして 私の中で不思議な体験が始まっていた。
それは色がなくなる世界。本当になくなるんです。
いつ頃からそれが始まったのかわからない、ふっと色がなくなって灰色の世界。
家族で楽しく食事をしていても・・その無色の時は唐突にやってくる。
あ!また来た!!。
と思って・・その後何分なのか、1分なのか5分ぐらいなのか
そのときには、すべての味覚がなくなって、ご飯もぽろぽろ
何を話していても、急に感情がなくなって意味をなくしてしまう。
それは訪れた時と同じ様に唐突に消えてゆき、
血の通った感情や味覚が、色つきの視界と共に戻ってくる。
11〜12歳の頃の私の内側で頻繁に起こりはじめた不思議な世界。
すべてが何の意味もなさない世界。
今で言えば、強力なむなしさ。深い絶望感。と形容するのだろうか。
私はそれがすごく怖かったのだと思う、
でも誰かに話す事など思いも付かない。
そしてその間はただ消えるまで・・待つとか・絶えていたという感覚もない。
小学校6年の父兄参観のときに、担任の岡部先生が母に告げた。
お宅のお子さんは、今後大きくなって自殺するとか、道を誤る可能性があるので
何か夢中になる物を与えてあげてください。
担任の岡部先生は日常での私の態度から、
私の内側に生まれている何かが、私を蝕んでいる事を感じ取っていてくれたらしい。
驚いた母は学校から帰ってきて、私に、なにかやりたい事はないか?と聞いた。
私はバレーリーナか歌手になりたいと答えた。
そしてそれが歌の世界へ、芸能界へと入ってゆくきっかけとなった。
母は早速、歌の先生を見つけてくれて
それから半年後には
私は姉が送ってくれたオーデション番組の参加ハガキを持って第一次オーデション会場の列に並んで受付順番を待っていた。
今の子供達のなかで、私と同じような心の闇を体験している子は、多いのではないかと思う。
そのほとんどは成長過程の中で自力で克服していくのだろうか?
タイミングよく誰かに導かれて、私のように救われていくのかもしれない。でも
私も。。岡部先生と言う子供達を見る熟練した目を持っていた教師がいなかったら。
今の私は居なかったと思う。生きていなかったかもしれない。
心に闇を抱えて迷子になってしまった子供達がいて、
私はその闇の強力なパワーを知っている。
生きている事が何の意味もなくなってしまう世界。
本当に、本当に むなしい、絶望の世界。
自分が出来ることがないのか。
そんな子供達を助けたいと思う。私が12歳の時に助けられた様に。
写真は去年?の夏。
この夏少し痩せたのでこのくらいまでまた体重を増やしたいな。あと2キロ。